今回は、番外編。
神楽坂とは関係ないのですが、初めて訪れた迎賓館赤坂離宮が素晴らしかったので書くことにしました。
東京に住んで15年程になりますが、恥ずかしながら一度も訪れたことがなかったんです・・・
最寄りは四谷駅(JRまたは地下鉄丸ノ内線)。四谷駅は何度か利用していたのに不思議なことにそこに赤坂離宮があることを意識していなかった。
建物まで続く大通りに、まず驚かされました!
スケール感が我々日本人の感覚とかけ離れています!
なるほど、確かに宮殿なんだな・・・と当たり前の事を思ってしまった笑
今日は、平日でしたので人も疎らでとても見やすかったです。
事前に申し込みをしていなかったので、ガイドツアーは利用しなかったけど、
建物中に入ると所々にボランティアの説明員さんがいてくださり、とても詳しく
お話をしてくださったので大変為になりました。
きっとそれも、平日でそんなに人が多くなかったからかなと。
私たちの素朴な質問にも答えてくださり、とても楽しかったです。
各お部屋の情報などはホームページ等で分かるので、今回は割愛。
実は、今回心に残った事が建物以外にもありまして。
正面玄関の扉を抜け、中央階段から2階の大ホールへ到着し、そこから最も格式の高い「朝日の間」に入場出来るのですが。
その「朝日の間」の入り口両脇に小磯良平さんの作品が堂々と飾られています。
その絵が何だかとっても違和感がありまして(笑)
何故かというと、一貫して豪奢な宮殿建築の中にそこだけカジュアルなんです。
明らかに空間にマッチしていない・・・
何で、そこにその絵なの!?
って感じなんです。
毎日新聞の過去の記事から写真を引っ張ってきました!
左の絵にはデニム姿の欧米人男性がいて、周りに絵を描いている男女がたくさんいる。右の絵にはメインが女性で楽器を奏でている。
左は”art”、右は”music”と名付けられています。
実はこちらの絵、昭和の大改修を手掛けられた 村野藤吾さんからのリクエストで小磯良平氏にお任せする事になったそうです。
元々は大理石が左右に貼られていたそうなのですが、村野さんの提案で絵画を飾ることになりました。
しかし、小磯良平氏は人からの依頼で描かない方であったそうです。
そこを何とかとお願いし、やっと承諾してくれたとか。
条件として、好きなように描かせて欲しいと・・・
そして誕生したのがこちらの絵なのです。
”art”に描かれた欧米人男性は、当時の小磯氏のお弟子さんであった芸大の学生さんで日本人だそうです。また、”music”に描かれた女性は小磯氏のお気に入りのモデルさんとのこと。
よぉく見るとこの絵、登場人物が全部この男女お二人なんです!
しかし、”music”の絵の後方に一人だけ白髪の男性が描かれています。
これは一体・・・
一説によると、こちらは絵の依頼者そして今回の大改修を任されていた村野藤吾さんではないかとのこと。
ボランティアのガイドさんが写真付きで沢山説明してくださいました。
確かに、後方の男性は村野藤吾さんにそっくりでした!
そのお話を聞いて私は鳥肌が立ってしまいまして。
かねてから、好きだなと思っていた村野藤吾さんをやっぱり好きで良かったなぁと改めて感じ感慨深かったです。
昭和の大改修は村野さんの手により、国賓をお招きする迎賓館へと生まれ変わりました。
ホールの天井が水色に装飾されており、綺麗だなと思っていたところ、それも村野さんの提案だったそうです。
迎賓館赤坂離宮、見応え満点な上にガイドさんの説明がとても面白く、そして村野藤吾さんの偉大さを再確認。
最高ですね!